未来の素材
いろいろな紙がありますが、紙の原料は木材や植物です。
植物の繊維を絡ませながら平らに成形したものが紙になります。
先人の試行錯誤から生まれた紙も、今では環境問題から古紙が再利用され再生紙として多く使われています。
この紙の原料にもなっている植物繊維のセルロースを、ナノレベルにまで微細化し科学的に再結合させたものが
セルロースナノファイバーです。
この素材は鋼鉄の1/5の軽さで、鋼鉄の5倍以上の強度を有し、熱膨張係数がガラスの1/50以下と極めて小さい。弾性率が-200℃から+200℃の範囲でほぼ一定で、極めて薄い膜状に加工でき、透明性もある。
再生可能な資源である「木」を原料としていることから、森林の多い日本の資源を有効活用できるしエコでもある。
乗り物はエネルギー問題から軽量化が必須となっているし、原材料を輸入に頼っているのが現状である。
近代社会を支えてきた石油や鉄鋼に代わるとは言わないが未来のために必要な素材ではないかと思う。