冬場の温度管理は大変です!

新潟本社には無線綴じラインがあります。この時期になると気温も下がり雪も降ったりします。オペレーターさんは、朝早めに来て暖房をつけ、工場の室温を少しでも早く上げるための努力をしています。それは製本品質に影響が出るからです。

小ロット無線機と違い、機械の構造も違いますし、ライン化されていて工程も長いのです。

各台ごとに折られた折丁が、丁合機で1冊分の束になります。室温が低く乾燥していると静電気で折り丁がくっついてしまい、折り丁が揃わないまま綴じられてしまうことで、不良本が発生してしまいます。

クランプに挟まれ、背をミーリングカッターで削ったところにメルトが塗布され、横糊も塗布されます。

ここからぐるっと回ってニッパーで表紙がつくのですが、機械の構造上メルトが塗布されてから表紙がつくまで少し時間が空きます。このわずかな時間が厄介なのです。

室温が低いと、表紙がつくまでの間にメルトの温度が下がってしまい、接着力が低下し、しばらくしてから本を開いた時に表紙がとれてしまうことも考えられます。そんなトラブルにならないように、冬場は、メルトの設定温度を少し高めにしておくとか、冷たい風が当たらないように周りを囲うとか対策も考えなければなりません。折丁も冷たくなっていたら原因の一つになるかもしれませんので保管場所にも気を付けたいものです。

工場が広いと暖房をつけても場所によって温度差が生じやすいので、温度計を付けるなどして見える化することも大切ですね!