表紙クロス

上製本でよく使われる表紙クロスのお話です。

各メーカーからいろいろな装丁用クロスが出ているので、選ぶのも大変なのですが、探すのも大変です。しかし、最近は需要が減ったことにより、たくさんあった色も、廃番になったり、在庫限りで販売終了など、時代の影響も感じています。

とは言え何も変わっていないわけではなく、時代の変化に対応したクロスも出てきています。

上製本で良く目にするのが、クロス貼りの表紙に箔押しというパターンでしょう。印刷表紙よりも高級感や特別感が高まり、本の印象をぐっと引き上げてくれるのではないでしょうか。耐久性という面で見ても、長期保存に向いている布クロスが使われるのも理解できます。

そんな布クロスですが、生地をいろいろな色で染めているクロスと、生地の表面に塗料などをコーティングしているクロスがあるのですが、そのコーティング剤の発達により、今ではオンデマンド印刷機やイングジェットで印刷出来るクロスもあります。ここまでくると本の表紙だけでなく、幅広い用途に使えるようになるわけです。

今流行のご朱印帳なども、以前は単色だったものが和柄のデザインにできたり、少部数でもいろいろなデザインが可能になるのではないでしょうか。工夫次第でいろいろな本が作れそうですね!

コーティングされた布クロスにトナーで印刷してみました。