バランスのわるい本?
製本する立場で見ると、「?」と思う依頼もあったりします。
無線綴じの仕事だったのですが、頁数が少なく紙も薄く、本文束が1ミリ位なのに、表紙が四六300kgの厚紙で、さらに表面加工がしてあり、なんかやな予感がする・・・
想定していた通り、苦労することになりました!
表紙は、本文を保護したり、本自体の強度を上げるため、厚めの用紙を使ったり、PP貼り等の表面加工を施したりするのですが、企画の段階でバランスも考えなければなりません。
束が2ミリ以下ですと背がコの時にならない為、表紙が厚紙の場合、包んだ後に開いてしまいます。サイズが小さければもっと開いてしまいます。綴じる前にスジを入れて対処しますが束幅がないと限界があります。1冊ずつ綴じて重しを載せての繰り返しで、何とか綴じ終えましたが、機械の中で詰まったりすると、打つ手がなくなる場合もあります。