上製本の表紙の大きさは?背幅は?

よくある問い合わせで、「上製本の表紙の大きさを教えてほしい」という問い合わせがあります。

上製本の表紙は、並製本の表紙とは違い、ハードカバーともいわれ、ボール紙を使った丈夫な表紙となります。本文を保護するため、本文より一回り大きくし、丈夫さや重厚感、高級感を出す役割もあります。本文とは別工程で作られることが一般的です。

表紙は布クロスや印刷された用紙に、ボール紙を貼って作ります。本文のサイズや束の厚さによってボール紙の大きさが変わってきますので、作る前に本文の仕上がりサイズと、束厚を測ってボールのサイズを決めます。それに基づいて展開図を作ります。

ボールのサイズは仕様によって異なりますが角背の場合、表1、表4のボールは、本文の天地プラス6ミリ、小口マイナス3ミリ、背のボールは、天地プラス6ミリ、幅は本文の束幅プラス ボール2枚分の厚さ4ミリ(2ミリ厚のボールを使用)となります。但し丸背仕様の場合は、束見本を作り背幅を出します。

ボールの寸法が決まったら、上の図のように展開図を作ります。周りの折り返し分の15ミリ(素材やサイズによって変わる場合もある)と、ミゾの分9ミリ+9ミリをプラスし展開図を完成させます。この展開図の大きさが表紙の大きさということになります。

印刷表紙や箔押しがある場合、この展開図を基に文字の大きさや位置を決めたり、デザインのレイアウトを決めていきますので、あらかじめ作っておく必要があります。

注意していただきたいのは、折り返しの部分にも塗足しを付けておかないと、表に白が出たりして、刷り直しになる場合があるので注意してください。

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